2021年3月17日(水)の我がクラブのZoom例会に、国際ロータリーのホルガー・クナーク会長(2020-2021年度)にドイツ・ハンブルグのご自宅からご参加、卓話を頂戴しました。
我がクラブは10か国の会員国籍、平均年齢46歳、また男女比率が約半々、と多様性が活かされたクラブです。その中、ドイツ出身のブリッタ会員を通じて、クナーク会長に直接連絡を取って頂き、この度の卓話が実現しました。今年度の国際ロータリー会長が欧州の時間帯にいらしたことや、我がクラブの水曜夜例会という面で上手く調整ができ、この度の例会実現への繋がりました。
まずクナークRI会長として、ご自身の年度テーマ『ロータリーは機会の扉を開ける』についてご説明されながら、会長として世界中の各ロータリークラブにお願いしたい点をいくつかお話されていました。印象に残ったコメントは、コロナ禍で世界中の退会者も多くなるという事実は認識されながらも、ロータリーの中核価値である信頼や会員間の友情を大切に繋がっていてもらいたい、とお話されていました。加えて今後各ロータリークラブが毎年一回はクラブ戦略会議を行い、クラブの今後の方針を確認しながら、将来の人材にとってロータリーが必要な組織としてあり続けるため、会員維持また増強を行っていただきたい、とも仰っていた点でした。
そして会長は以前から強調されていた、多様性を取り入れたロータリークラブを目指す、というメッセージの下、女性会員の参加率向上や若年層の会員増強を推進してもらいたいと仰っていました。ドイツでの女性会員は14%で平均年齢も65歳ということで、日本と似ている面が多い、と認識されていた一方で、この度のZoomを通じた我がクラブの多くの女性会員や年齢層の若い会員の参加をご覧になり、喜んでいらっしゃいましたようにも見えました。これもオンラインでの例会を通じて確認できる利点の一つかもしれません。
会長から20分程度卓話を頂戴した後に、我がクラブ内で事前に集計していた会長への質問に一つずつ答えて頂きました。特にコロナ禍でのロータリークラブとは、コロナによるロータリー活動、今後の影響はどうですか?という趣旨の質問を多く頂いていました。
コロナ禍でドイツ・ハンブルクのご自宅から活動されている会長は、ご自身をロータリー初の「バーチャルプレジデント」と仰っていましたが、丁度1年前の米国・サンディエゴでのロータリーの会合から帰国後一度も海外に出ておらず、1年以上ロータリー本部(エバンストン)に出向いていらっしゃらないそうです。一方で現在は一日中、Zoomを通じて様々な委員会や理事会、また各国のミーティングに参加されているとのことでした。ご本人も対面での握手やハグ、食事を介したロータリーの例会はとても好きですが、この環境下でバーチャルにて他のロータリアンと交流すること、そして世界各地のロータリアンと高い頻度で話ができ、ロータリー本部に関わるミーティングも今後年1回か2回程度の対面は残るものの、その他の会合は基本的にZoomやビデオ通話を活用し、スマートフォンで投票もする、といったロータリー総本山の変革もとても早まった、と仰っていました。そしてコロナ禍で得た良いものや習慣は、コロナの世界的蔓延が収束した後も、是非各クラブで実践してもらいたい、とメッセージを送っていらっしゃいました。
そしてクナーク会長がロータリアンとして大事にされている価値に関する質問を数点させていただき、その中でもクナーク会長ご自身が、奉仕活動を誠実に取り組んでいるか、四つのテストの「真実かどうか?」をロータリアンとしての指針とされている、と仰っていた点が、とても印象的でした。我がクラブの例会でも毎回唱えている四つのテストですが、実践においてちゃんと活用されているさまは、まさに国際ロータリー会長ならでは、と再認識いたしました。
最後にクナーク会長の個人的なお話も頂き、会長は青少年奉仕を特に注力されてきたことやご自宅でこれまで40名ほどの青少年交換留学生をホストされたこと、加えてご自身の事業として北ドイツにて複数のパン屋を運営しているお話や日本食ではお刺身が好物、ということで、会長の人間性にも触れられたと感じました。
我がクラブとしては、コロナ禍でZoomを活用したクラブ例会を一年程度既に実践しており、また去る昨年11月にはオンライン(Zoom活用)にて、クラブ創立10周年記念式典を行いました。このようなコロナ禍で、クナーク会長が仰っているような大きな変革が求められているロータリー活動ですが、この度直接、国際ロータリー会長と日本のロータリークラブがクラブ例会でお話しできる機会を得られるということも、コロナ禍の大きな変化の一つであったのかなと感じております。